ExcelやWordでQRコードを作成する方法#3|QR Code Label Control
- 2022.01.20
- バーコード/QRコード
- excel, QRコード, サンプル
ExcelやWordを使ったQRコードのつくりかたを紹介いたします。
今回は、有償ソフトを使ってQRコードを作成したいと思います。無償でも制限付きではありますが、動きだけでしたら確認できますので、ご興味ありましたら試してみてください。
手順も記載してますので、ぜひ実践してみてください。
ちなみに前回は、無料ソフトでQRコードのビットマップを作成する手順になりますので、こちらも良かったらご覧になって頂けたらと思います。
QRコード用語解説
型番
細かい解説は、他のページでいろいろと解説されていると思いますので、ここでは簡単に。
ひとことでいうと、QRの大きさになります。
データ量が多くなると、QRの大きさが変わります。
そのときの大きさには段階が設けられており、その段階の数値が型番と呼ばれております。
QRを作成するときは「自動」に設定されているため、基本的には気にはしない部分だとは思います。
使用例:QRの大きさを固定にしたい場合など
少ないデータ量では、それ以上の型番の指定は可能です。
たとえば、「1234567890abcdefghi」のデータの場合、
型番=2となりますが、型番を=4と設定することができます。
型番=2(自動)だと、以下の通り
型番=4にすると、以下のように大きくなります。
QRリーダーで読み込んでも、どちらも「1234567890abcdefghi」と読み込まれます。
QRの大きさを統一させたい場合などで利用するとよいかもしれません。
ちなみに、これより少ない数字である型番=1は設定できません。
※「QRコード」はデンソーウェーブの登録商標です。
今回使用するコントロール
Psytec QR Code Label Control
有償ソフトになります。
※ライセンス取得までの試用期間では、データ内容が0やAなどに固定されます。
サイテック様で制作されたQRコントロールになります。
本記事の掲載のご許可を頂きありがとうございます。
- 以下、URLよりインストーラーをダウンロードします。
https://www.psytec.co.jp/product/02/download.html - ダウンロードしたファイルを解凍して、「Setup.exe」ファイルを実行します。
- RegLicQL.exeを実行して、ユーザーID、ライセンスキーを入力したら完了になります。
- 以下、購入手続きになります。
https://www.psytec.co.jp/product/02/howtobuy.html#L01
※ライセンス取得までの試用期間では、データ内容が0やAなどに固定されます。ひとまず動きだけは確認できますのでお試ししてから購入を検討しても良いと思います。
QRコード作成手順
ExcelでQRコードを作成
さっそくインストールしたコントロールを使用してみたいと思います。
ちなみに今回はWordでの手順は省きます。(操作手順は同じであるためご了承ください)
- Excelを起動します。
- [開発]リボンの[挿入]より、[ActiveX]-[その他のコントロール]を選択します。 ※[開発]リボンの表示方法は、下記付録参照
- コントロールの選択ダイアログより、[Psytec QR Code Label Control]を選択し、[OK]ボタンを押します。
- 十字アイコンに変わるので、マウスで追加したい場所に範囲指定してください。
- 指定した範囲にQRコードが追加されます。
- QRコードを選択して、右クリック[Psytec QR Code Label Control 1.5 オブジェクト]-[プロパティ]を選択します。
プロパティ画面が表示されます。
- QRコード情報をカスタマイズできます。
(設定例)
データ:1234567890ABCDEF
暗号化パスワード:なし
誤り訂正レベル:M(15%)
型番:自動
MicrosoftBarcodeよりは、画面レイアウトがわかりやすく、簡単に設定できるのでオススメです。
付録(EX):
[開発]リボンを表示する方法
- メニュー[ファイル]-[オプション]をクリックします。
- 左側のリスト[リボンのユーザー設定]を選択
- 右側の[リボンのユーザー設定]-[メインタブ]を選択
- メインタブ内の「開発」のチェックをONにします。
これで開発リボンが表示されるようになります。
VBAを使ってQRコードを作成
今度は、ボタンを押したら、新規シートを作成してQRコードを貼り付けてみたいと思います。
Excelのマクロ(VBA)も使用しますので、使ったことがない人も良かったらこの機会に是非チャレンジしてみてください。
Excel画面
以下、画面イメージになります。
- セル「B2」にデータを入力
- ボタンを追加。
[開発]リボンの[挿入]より、[フォームコントロール]-[ボタン]を選択します。 - シート名は、「QR_create」に変更しました。
- ボタンを追加した直後に「マクロの登録」の画面が表示されます。
- マクロ名は、そのまま「ボタン1_Click」で、「新規作成」ボタンを押します。
- もう一度ボタンを選択して、右クリック「マクロの登録」を選択します。
- 「ボタン1_Click」を選択して、「編集」ボタンを押します。
- VBAの編集画面が表示されます。
- メニュー[ツール]-[参照設定]を選択します。
- 「Psytec QR Code Label Control」がチェックされていることを確認します。
チェックされていない場合、Excelシートにコントロールを追加することで勝手にチェックされます。
ボタンクリック時のプログラム
- 「ボタン1_Click()」に、以下プログラムを記載します。
- プログラムの内容は、新規シートを作成して、そこにQRコードを貼り付けます。
Sub ボタン1_Click()
Dim strData As String
'Sheet1のB2のデータを取得
strData = Sheets("QR_create").Range("B2").Cells.Value
'新規シート作成
sSheetName = Format(Now(), "yyyymmddhhmmss")
Sheets.Add(After:=Worksheets(Worksheets.Count)).Name = sSheetName
Sheets(sSheetName).Select
'小文字があれば、大文字に変換する
strData = UCase(strData)
With ActiveSheet.OLEObjects.Add(ClassType:="PSYQRLBL.PsyQrLblCtrl.1", _
Link:=False, DisplayAsIcon:=False, _
Left:=120, Top:=120, Width:=180, Height:=80).Object
'データ
.Value = strData
'暗号化パスワード
.Password = ""
'誤り訂正レベル
.Level = 1 '0=L(7%)、1=M(15%)、2=Q(25%)、3=H(30%)
'型番
.Version = 0 '0=自動、1~40
'自動拡張
.AutoExtent = 0 '0=する、1=しない
'余白
.Margin = 4
'シンボルの描画色(BGR)
.ForeColor = &H0
'シンボルの背景色(BGR)
.BackColor = &HFFFFFF
'解像度
.Resolution = 6 '解像度(0=96dpi~8=1200dpi)
End With
End Sub
- マクロを使用するため、名前を付けて保存します。
ファイルの種類:Excelマクロ有効ブック(.xlsm)
※.xlsm以外で保存すると、上記マクロ(VisualBasicで編集した内容)が保存されないので注意です。
完成品「step3_QRcreate.xlsm」
※マクロファイルはセキュリティ上、ダウンロードできませんので、「xlsx」ファイルとしております。
ダウンロード後、「xlsx」→「xlsm」に変更してご利用ください。
※もし、例えば会社内でセキュリティの都合でダウンロードが禁止されているようでしたら、上記手順通り実施して頂くことで、同じものが作成できます。
※本サンプルは勉強目的で作られたものですので、このサンプルを使用したことによる問題等に関しては、当社では責任を負いません。ご了承ください。
使い方
- ファイルを開いた後は、コンテンツの有効化(マクロの有効化)を押してご利用ください。
- QR値(黄色塗りつぶしのセル)に文字列を入力します。
- その後、QRコード作成ボタンを押します。
- 新しいシートが作成され、入力した値のQRコードが作成できました。
最後に
これで簡単なQRコードが作成できるソフトが完成しました。
作成したシートは、そのまま印刷することも可能です。
ですが、やはり簡単なものなので、あまり実用化には向いておりません。
これを元に、例えばですが複数のQRコードを並べて作成するようにして、シール印刷用に使うというのも良いかもしれません。
ご参考までにご利用いただけたらと思います。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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